Junkanどま~ず ~みんなの場の土で土間づくり~西粟倉&智頭の2日間/せとやまくん

12月14日.15日の一泊二日で、「Junkanどま~ず ~みんなの場の土で土間づくり~

マネーバイアスを超えて、土で「つながる」わたし達」from 循環みずたまEARTH 智頭 with 「あっきー西粟倉」〜蘇る生き物との暮らし・地域・ムラ編〜

岡山県・西粟倉村と鳥取県・智頭町に行ってきました。

1日目

岡山県美作のJunkanみずたま村に総勢11名が集合し「どま〜ず」の2日間がスタート。Junkan畑に向かう道中は、たくさん柿の実がなり、どんぐりがいっぱい落ちていて、晩秋と冬の景色を楽しみました。

まずは、冬瓜の探索から。一つの場所からそれぞれの意志で伸び伸びと育った冬瓜。「あ!ここにも!」と見つけるのがとても嬉しくて、ワクワクが高まりました。また、夏から育ちつづけ、もうそろそろ土に還る前のきゅうりの透き通った最後の姿の美しさがとても印象的でした。

丘の上の大きな木から低い土地の大きな木へ、水の流れと風の流れを感じる。

誰かがつくった「しがらみ」や「ステップ」を、他の誰かがさらに手を加えて、そうして自然に馴染んでいく。つくった人、手を加えた人、このJunkan畑に来たタイミングはバラバラでも、「これはあのとき僕がつくった!」「そのあと〇〇さんが頑張って作り直してたよ!」という対話で一つの循環を物語ります。そして来年のために、みんなで落ち葉をかき集めました。

最後に、1日目の夜ごはんと2日目の夜ごはんのための野菜を収穫して、Junkanみずたま村を終えて、次はJunkan みずたまEARTH 智頭へ。今回の“どま〜ず”の第一の目的地です。

Junkan みずたまEARTHは、二階建ての循環の間とJunkan庭、Junkan畑で構成されています。畑といえば、行儀良く列になって野菜が育っていて、冬に入ると野菜の収穫も終わり土が丸見えだと思っていましたが、EARTHのJunkan畑はまるで違いました。C字のシマにモサモサと人参や山東菜が茂り、ほったらかしなのにジャガイモは立派に育ち、ヤーコンは異様な存在感を放っていてびっくり!

その後は、岡山県西粟倉村に移動し、西粟倉むらまるごと研究所さんの「むLab」へ。村の人びとのリビングラボとして、最先端のものづくり設備を備えている“むLab”。西粟倉むらまるごと研究所の秋山淳さん(通称:あっきー)の案内で、村民の方々がつくった作品や活動の記録に触れ、関係性が豊かで色濃い西粟倉だからこそ生まれる熱量を感じました。

夜ごはんは、むLabのキッチンをお借りして、日中に収穫した野菜とあっきーから差し入れていただいた鹿肉を料理し、ジビエすき焼き鍋やヤーコンのきんぴらなどとっても美味しい贅沢な食卓になりました。シェフチームの料理は、まさに野菜の魅力を最大限に引き出した絶品でした。

歓談チームは、あっきーとの対話を深めます。建築家として、そして地域をつなぐ役割として生きるあっきーは、建築家でありながら、マネーバイアスではなく本質を追求しています。しろうさん・ゆうちゃんの循環の思考とあっきーの信念が重なって、”どま〜ず”がはじまったといっても過言ではない。

「安いから」「耐久性があるから」という理由で既存の素材から選ぶのではなく、手間と時間をかけてでも本質的な最善策をみんなで導き出し共につくることにこだわっています。そうすれば、もし経年劣化しても、みんなの手で再びつくり直すことができるからです。素材を素材として独立して考えるのではなく、関係性があるからいつでも再生できる、そんなJunkan みずたまEARTHを目指しています。

美味しい夜ごはんを囲んでの談笑は大いに盛り上がり、1日目を終えました。

2日目

2日目は、あっきーと共に西粟倉村で「ビオ田んぼ」を探究する太刀川さんにお話を聞きにいきました。「未来の里山をつくる」をビジョンに掲げ、西粟倉村を中心に木材加工・農業・養鰻(ようまん)等の事業に取り組む株式会社エーゼログループとして取り組む田んぼ×ビオトープには、太刀川さんの愛してやまないことが詰まっていました。

田んぼの周りにビオトープ(地面を少し深く掘った池のようなスペースを作ったり、水路を掘って1年中水が溜まる環境を整えている場所)をつくり、生き物も安定的に生息できる米づくりをしています。通常の稲作では、水の管理が原因で生物が生息しにくくなりますが、ビオトープを取り入れることで、水が溜まる場所が確保され、生き物たちの生息環境を守ることができます。

山間部の田んぼでは、水が冷たく直接田んぼに入れると稲の育ちが悪くなるので、一旦水を溜めて少し温めてから田んぼに流すことで稲の育ちも良くなります。また、稲の成長に良いだけでなく、生き物にも優しい環境を提供しています。

生きものと共にお米を育てながら、田んぼの様々な「楽しい」「美味しい」「面白い」など体験としての価値も引き出してます。

田んぼとビオトープの境目には、マコモダケや黒枝豆、せり、くわいなど水辺を好む野菜も育て、まさに多様性が共存する場となっていました。生き物については、メダカやドジョウ、絶滅危惧種のタガメも住み着くようになり、いつかタガメが来てくれたらいいなと考えていたこともあり、太刀川さんのイキイキと嬉しさを語る表情が印象的でした。

西粟倉を後にして、再び智頭へ。Junkanみずたま EARTHにてみんなでお昼ご飯にタコスを食べました。

昨日収穫した野菜と、西粟倉村のジビエの鹿肉のタコスはとてもおいしくて、みんなでこねた生地で包む、贅沢なランチでした。

食事の後は、2日間に感じたことの振り返りの時間。書き出したフセンをJunkan EARTHの思い思いの場所に貼っていきます。

そして、最後にあっきーのワークショップ。Junkan みずたまEARTHの半径5kmの視点で「これから」を考えます。この地域は半径5kmで流域が変わるので、流域視点で地域を捉えています。この地域にはどのような人が住んでいて、何があるのか、しろうさんとゆうちゃんからシェアしてもらったうえで、地域を探索し、Junkan EARTHに何があれば良いのかをそれぞれの視点で考え、まるで発酵するかのように対話を重ねます。

半径5kmの祈りの場、サウナ、屏風など、それぞれが「あったらいいな」とおもうことを書き出して、真っ白だった地図にフセンの色がついていきます。関係性から生まれるアイデアは斬新で、そこにいる誰かを思いながら生まれるので、温かみのあるものばかりでした。

Junkan みずたまEARTHにつくるものとして、以前から1つだけ決まっていました。それは、「土間」です。それぞれの人が地元で実践するJunkan畑の土を持ち寄って「土間」をつくります。だから、わたしたちは「どま〜ず」なのです。地面をコンクリートで固めてしまえば、それは楽なのですが、地面の下で微生物は生きることができません。

なので、あえて土間をつくることで、微生物との関わりも絶たない。そして、壊れてもまたみんなの手で再生できます。関係性があるからいつまでも続く循環の間になるのです。

どま〜ずの今後に期待を膨らませ、2日間の探究を終えました。

書いた人:せとやまくん(瀬戸山 匠)