恐れから愛へ──お金との関係を見つめ直すライフソースの旅/のっち
5月19日、『マネーバイアス』の著者ピーターのオンラインイベントを開催しました。
75名の方にお申し込みいただき、その関心の高さに心から嬉しさを感じました。
今回ピーターが伝えてくれたのは、「マネーバイアス」によって見えなくなっている“ライフソース・プリンシプル”の核心。
それは、誰もがそもそも“ライフソース”という精神的にユニークな存在であるということ。
私たち一人ひとりの内にある源とのつながりに気づき、そこから生きることの大切さを、静かに力強く語ってくれました。
本来「お金」は、人と人とをつなぐために使われていました。
けれど今の社会では、いつの間にか私たちがお金や資本の奴隷のようになり、お金に動かされ、誰かと競うための道具になってしまっている──そんな側面に気づかされました。
地球や自然は、「助け合い」や「分かち合い」の原理で成り立っています。
それに比べて、私たち人間はどうでしょうか。
また「自律」と「依存」のことについても伝えてくれました。
日本では「依存」は悪いことだとされがちです。
でも実際には、私たちはすでに日々の暮らしの中で「お互いに頼り合って」生きています。
電気も、水道も、スマホも、誰かの手によって支えられています。
ピーターは、「本当の自立とは、誰にも頼らないことではなく、“自分らしさを生きること”だ」と教えてくれました。
実際、農の営みの中では、それを目の当たりにすることがあります。目に見える虫たちや、目には見えないけれど確かに活動している菌たち。
それぞれが自立して自分を生きながらも、結果として生かし合い、支え合っている。
ときに命を捧げ、ときに他者の中に取り込まれて生き続ける──
私たちもまた、その命をいただき、エネルギーに変えて、生きているのだと改めて思い出さされます。
特に心に残ったのは、「お金の使い方が恐れではなく、愛や信頼に基づくものになれば、世界は変わる」という言葉でした。
「恐れに基づくお金」から「愛に基づくお金」へ。
その移行を支えるのは、一人ひとりの小さな実践なのだと、深く感じました。
そして何より、ピーターの生き方そのものが、とてもあたたかく、深く印象に残りました。
「生きていることそのものが、すでに幸せなんだ」と、全身で感じながら、自分らしさを大切に、ユーモアたっぷりに、一瞬一瞬を楽しんでいるようでした。
私も、そんなふうに「よく生きる」ことを大切にしながら、
自分自身や他者、自然とのつながりを丁寧に取り戻していきたい。
お金との関係を見直すことは、その第一歩になると感じています。
平穏で豊かな人生を支えてくれるのは、心の調和、健やかな身体、そして人とのつながり。
お金を目的とせず、自分が本当に望む生き方、プロジェクト、関係性にフォーカスしていこうと思います。
お金の本質を見抜いたうえで、それをコントロールしようとするのではなく、ライフソースとして、「インナーソース」を健全にしていくことで、精神的なユニークさを大切にすることが、真の自立なのだと感じました。
通訳のゆみさん、今回もわかりやすい通訳を本当にありがとうございました。

書いた人:のっち(小野 義直)